車検の手順 ーネオクラシックカー2年後ー

前回紹介してから2年後のネオクラ車検を書いてみました!

ランサーエボリューション8入庫

準クラシックカーの車検として以前紹介したCT9Aランエボ。その前回の車検から2年が経過しました。2年前から考えていた内容もありますが、臨機に対応するので全て計画通りとはいきません。
そこでリアルガチな2年後の車検をご紹介します。20年選手なのでイマドキっぽく、ネオクラシックカー車検と名付けましょう♪

関連記事

車検の手順 -準クラシックカー編-

車検はどんな事をやっているのか、18年目のCT9Aランエボ8を例にご紹介します!

作業事例 -ランエボリフレッシュプラン-

マニアックなお客様が多いランエボオーナー。今回はリフレッシュのご依頼をいただいたので、作業事例をご紹介します。

2年前には「ドライブシャフトブーツ類を交換したい」と考えておりましたが、いよいよ他に廃盤部品も出てくるような気がしています。まだ2年以上もちそうなので予定を変更し、廃盤になりやすい小部品を交換します。

今回のご依頼事項

毎回の事ながらご要望は特に無くて「完全おまかせ、予算もおまかせ!」です。このクルマに関してはいくらかかっても良いという愛の表現ですね!今回は18インチのタイヤも新品にする&セカンドカーの買い替えもあったので、安価でありながら重要な部品を重視して部品交換を進めます。

車検の予算感

通常の車検なら重量税の重課等もありますが総額12~15万円くらいでしょうか。残り予算で更なるリフレッシュを行います。

この手のオーナー様に一定数居られるのですが例えば「車検代17万円です…」と高額になった為に恐る恐るご提示したら「17万?全然安い!合計25万円くらい考えてたから〇〇と〇〇を追加しといて!」という私の想像の上をいく愛溢れる紳士がたまに居られます(笑)

看板犬ミル

車検代が安すぎたら怒られるパターン!
私もですが車に高額出費がステータスであり生き甲斐です

初めての方なら「予算20万円+超えそうならTEL」などのご要望が作業しやすいです。昨今は部品代が高騰してるので旧車はすぐ20万円ですが。

ネオクラシックカー車検開始

新品部品

事前発注した交換部品

今回は18インチタイヤ交換もあり予算が限られるので、比較的安価な部品の交換です。

全てお任せしていただいているので、現車確認もせずパソコンで履歴だけ見て注文した部品です。安価でも重要部品なんですよ。

カムポジションセンサー交換

上の黄〇のカムポジションセンサーを交換しました。エンジンのセンサー類が廃盤になるとアウトで、こういったセンサーは純正一択です。O2センサーなどは国内メーカーの社外品がありますが、それによる不具合も他車で経験してるので純正が良いと思います。

下の黄〇はブローオフバルブで、純正のプラスチック製から金属製に交換済みです。

カムポジションセンサー
フロントロアアーム

フロントロアアームブッシュ交換

圧入によるブッシュ交換は他店では敬遠されがちな作業です。よって少量しか売れないブッシュは廃盤になりやすい傾向で、私の肌感覚ですが廃盤が近いような気がするので交換です。
ついでにダストブーツとスタビライザーリンクも交換。通常は再使用する取付ナットも新品にします。(ついで作業なので部品代のみでOK)

リヤロアアームブッシュ交換

この車両は以前に交換済みですが紹介までに…(これは他のCTで交換した時の写真で、リフレッシュプラン2のページ作製中です)

リヤロアアームブッシュは片側3箇所部品が出ます。上記と同じく、廃盤になる前に交換推奨!

リヤロアアーム
プラグコード

プラグコード交換

プラグコードも交換歴がないのでこのタイミングで交換です!廃盤まであと6年は大丈夫だと思いますが値上がりが…(^_^;) 予算があればイグニッションコイルも新品にしたいところです。

この車両はエンジンヘッドカバーも新品にしてありピカピカで、リフレッシュが体感できますね♪

リレー交換

上記までで終わる予定でしたがもう少し予算かけても良いだろうと勝手にリレー類を注文。重要なリレーだけ交換します。どれを交換したか忘れないように、リレー表を記録簿に添付しました。(写真はエボ8用なので必要な方はお使いください)

黄〇のような車種専用リレーは廃盤候補生です(エンジンルーム内のフューエルポンプリレー&パワーリレー)

ランエボ リレー表
イグニッションキースイッチ

イグニッションキースイッチ交換

この年代の三菱車あるあるですがキーを回してもスターターが反応しない時がある車が多いので、予防でキースイッチ交換します。黒が旧品、白が新品です。色が違うって事は対策品?

車検最終検査(画像使いまわしですが)

テスターで最終検査をして完成です。

ちなみに平成10年式以降の検査がかなり厳しくなり、持込車検は落ちやすいLoビーム検査のみとなりました。つまり構造変更車検の難易度が格段に上がりました(CT9Aでも光度不足が散見され、構造変更不可となっている)。今のところ北陸信越運輸局内は当店のような「指定整備工場」に限りLoビームNGならHiビーム検査がOKとなっております!

テスターにて測定

まとめ

今まで多くの部品を交換している中で今回も「たまたまこの部品交換だった」だけなのですが、第一には廃盤が近い部品の交換を心がけます。 第二に「エンジンかからない」「動かせないからロードサービス」など不必要な出費も抑えるように考えます。
今回もお客様は部品交換の提案する上で全てお任せで依頼してくださり、上記部品は私のクルマはもちろん全て交換済みです。私がマイカーにすでに交換した部品ということで、信頼いただいております。

そのうちハブベアリング&ドライブシャフトブーツあたりの交換かと考えておりますが、また情勢を見ながら変更はあると思います。この部品の廃盤はまだでしょうが、値上がりは凄いペースです。。

ABSランプ点灯すると車検NG→廃車なので、ABSセンサーハーネスも一台分在庫しようと値段を問い合わせたたころ、1本33,550円×4で一台分で134,200円…(汗) 当店のお客様の為にストックするつもりでしたが(お客様に使わなくても私的ストックにする)さすがに在庫品としては買えない価格となってしまいました。この異常な値上がりは廃盤が近い前兆です(涙)

部品取り用に廃車寸前のランサーセディアでも一台購入しとこうかしら…(マジで)

この記事を書いた人

看板犬ミルを使ったプロフィール画像

ゆう@GALAP 

ディーラー整備の経験もあり、当時はまだ珍しい国家一級自動車整備士資格取得をキッカケに富山県での自動車整備資格講習の外部講師経験もある整備歴約20年のベテラン。自身もCT9AとMINI乗り。
Webデザインの知識も少しあるので管理人を任されており、HP内に大好きな亡き看板犬を登場させがち。